たびなん

人生旅してなんぼ。略して【たびなん】

風化するレンガの煙突が儚い気持ちにさせる散策と現代アートの島に行ってきた。

【犬島】

岡山市東部にある宝伝港から沖合へ約2.2km定期船あけぼの丸に乗って、わずか10分ほど犬島に到着することができる。11時の便にギリギリで乗船することができた。

犬島は古くから石の島と知られており、岡山城や大阪城、江戸城にも犬島から切り出された石が使われている。最近では、銅の精錬工場跡がある島としても有名で、若い層の観光客も多い。以前に訪れたことのある長崎の軍艦島もそうだったが、風化した当時の建造物は、そこで完全に時間が止まっているかのようで、その儚さが自分の五感に何かを訴えかけてくる。

精錬所の前壁と天井はなく煙突も時代と共に風化しつつある

レンガのように見えるが、実は銅を生成いた後の不純物を固めたもの。銅は鉱石から2割くらいしかとれなかったそうだ。

現在、精錬所跡は美術館になっており、現代アートの作品などを見せてもらうことができた。

館内の作品は残念ながら撮影禁止で写真を掲載することはできないが、三島由紀夫の自宅が解体された時の、扉や窓などを使ったアート作品なども展示されていた。
美術館以外にも島全体がアート作品の展示場になっており、少し散策すれば多くの現代アートと出会うことができる。
レンズのような丸いものを吊るしたアート作品いろいろなものが一枚一枚に映ることで島を表現している。

自然からのパワーを表現したオブジェ。窓の外に映りこんで表現するアートとなっていた。
温暖な瀬戸内式気候に恵まれた、周囲3.3kmほどの小さな島だが、今回は定期船の時間とスケジュール関係で細かいところまでは見ることができなかった。

島の裏にはキャンプもできる海水浴場があるそうだ。
次回はシーカヤックにキャンプ道具と食材を詰めて、瀬戸内海を自分の手で漕いで犬島に渡りたいと思う。