たびなん

人生旅してなんぼ。略して【たびなん】

5801 本目の春

奥琵琶湖で5800本の桜をお花見した、、、と書くと、嘘を言ってるように思うかもしれないが、奥琵琶湖パークウェイの天空の桜並木4000本、海津大崎の800本、マキノ高原の千本桜。ちゃんと根拠はある。

こういった桜並木は群の華やかさと美しさがあって、多くのお花見客が訪れる。この時期は交通規制があったりするので、かなり離れた有料駐車場から歩いてくる人も多くみられた。屋台や土産屋も盛況である。

でも、私にとって印象に残ったのはこの並木の桜ではなかった。
海津大崎に向かう途中のはずれに「竹生の桜」と呼ばれる一本桜がある。
変哲のない田畑にある一本桜で、ひっそりと満開を迎えていた。

この場所から奥琵琶湖にある竹生島を見渡せることから、この名がついた。
桜の木は腐植しやすく寿命はあまり長くないといわれているが、樹齢を重ねた大きな幹と八方に広がる桜の枝に個の生命力を感じた。

この竹生の桜は、人に見られることよりも、奥琵琶湖にある竹生島に春の到来を告げるためにきっと咲いているのだろう。

花くもりの白き空に浮かぶ老木の下には、つくしんぼうが野草に交じって芽を出していた。