かつては舟でしか行くことができなかった奥琵琶湖にある菅浦地区を訪れました。
目的はその中にある割烹佐吉さんで会席を食べること。
三度目となるのですが、今回は始めて夜におじゃますることになりました。
だいたいの予算だけ決めて、お魚を食べさしてほしいことだけを事前にお伝えしておきました。割烹では、おまかせにしておくと、何が出てくるかも楽しみになります。
まず先付けで、鰻の肝、手長海老などが出てきました。
鰻は琵琶湖の天然もの。市場では出回らない貴重な食材です。
次に鯉のお刺身と鯉子、皮の湯引き。
鯉子(こいこ)というのは見たことも聞いたこともなかったので、貴重です。
歯ごたえは少し固めのぱさっとした感じで、ほんのり甘い味がしました。
お刺身は弾力があって、しっかりとした甘みがありました。
皮はコリコリの食感でいつまでも楽しめました。
全体の盛り付けや器も凝っていて、下に筍の皮が敷いてあったのも嬉しかった。
次に子持ち鮒の煮つけです。
本当は結構骨があると思うのですが、ご主人が全部骨を取って調理されたものです。
盛り付け方もそうですが、とても丁寧なお仕事をされています。
すっぽんのスープ。
会席とは、日常とは違った贅沢な料理のこと。まさにこれは贅沢な一品でした。
香りがすっと一瞬鼻に抜けて、旨味がどこにもひっかかることなくすっと一直線に胃の中に入っていく感じで、このスープが一番美味しかった。
コラーゲンたっぷりのエンガワがたっぷりと入っていました。
琵琶湖産天然鰻と本諸子。
どちらも高級食材で京都の料亭で食べたとしたら、すごいお値段になると思います。
ご主人がすっぽんの甲羅を見せてくださいました。
ちなみにすっぽんの歯はカミソリみたいな一枚刃だそうです。
今回は佐吉さんで琵琶湖の川魚会席を堪能しました。
市場では絶対に手に入らない高級な食材を見事な包丁さばきと丁寧な仕事で琵琶湖の食の魅力をたっぷりと知ることができました。
また次回、冬頃に訪れたいと思います。